富岡製糸場(★☆☆,富岡)

博物館

 高崎二日目は富岡製糸場で社会科見学。言わずと知れた世界遺産。またもちろん日本史の時間でも習ったところだけど、具体的に何がどの様な形で残されているのかは知らなかったので、興味津々。

 先日行った倉敷にあるアイビースクエアは40年以上前にホテル+αの商業施設に作り替えられましたが、こちら富岡製糸場は30年前まで現役製糸工場として操業が続けられ、さらにその後もオーナー会社が保存に努めていたそうで、結果として敷地全体が史跡/重文指定を経て世界遺産登録され、このままずっと維持されていくことになりました。

 もともと製糸業自体は大がかりな機械装置類を扱っているわけではないし、また多分どんどん最新式に入れ替えて使ってきたでしょうから、明治時代から残されている”遺産”は基本的には建物類がほとんど。

 最も大きなスペースを占めるのは、赤レンガ壁+屋根瓦+木製外廊下といういかにも明治らしい和洋折衷建築の作業場。1Fは製糸場の紹介や絹製品などの展示ルームになっており、2Fは繭置場だったそうで、壁が無いワンフロアぶち抜きの空間。
 本来はこれが東西に一列ずつあったそうですが、今残っているのは東側のみで、右側は復元の真っ最中。有料で復元現場を公開しており、ヘルメットをつけて見学してきました(さすがにお盆休みで、復元作業自体は止まってましたが)。

 敷地の北側~北東側は当時の「社宅」エリアで、偉い人が住んでいたらしい一戸建と長屋がそれぞれいくつか。いずれも純和建築の風情(ただし一部トタンなども使われていたので、昭和のものかも)。
 また東側と南側はもう少し和洋混ざった感じで外国から招かれた技師などが住んでいた建物や、当時大量に集められていた女工さん達の住む寄宿舎など。残念ながらどれも外から眺めるだけ(一部を除き)ですが、和洋様々な様式の建物が当時の雰囲を伝えてくれる感じで、不思議と見飽きることはありませんでした。

 ただ、やはり「建物だけ」というのは正直ちょっと物足りない感じも。実際に糸を紡いでいた作業場も残されており、中には閉鎖間際まで使われていたであろう紡績機がずらりと並ぶ様子は圧巻でしたが、”遺産”というには新しすぎ。やはり明治時代の様子を見たかったなぁ、というのが正直なところ。
 昭和の終わりまで操業してくる間に随時古い機械類は捨ててしまったのでしょうけれど、なんとか当時の様子を復元していってくれるといいなぁ、と思います。

hisashi

hisashi

長年の間にあちこちの引き出しに少しずつ溜まったガラクタを ただただ、適当にひっくり返して並べてみました。

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