横浜開港資料館(☆☆☆,横浜)

博物館

 ツレの希望で「横浜開港資料館」へ。由緒ある場所に建てたかったのかもしれないけれど、こんな小さなモノを作るよりも、複数まとめて一か所でいろいろ見られるようにした方がいい気がするなぁ…

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こんな由緒ある場所に建てられた
この頃の歴史はやはり面白い
でも小さすぎるでしょ

こんな由緒ある場所に建てられた

 ツレが横浜開港の頃のことを調べているらしく「行きたい」ということで、大さん橋の袂近くにある資料館を訪問。
 ここは「日米和親条約が締結された場所」だそう(もちろん建物は別)。その証拠に、資料館と旧館・併設の講堂に囲まれた(薄暗い)小さな中庭に押し込められる様に生えている「たまくす(玉楠)」は1854年頃に描かれた「ペルリ提督横浜上陸の図」にも登場しているそう(正確には、今残っているのは幹だけ焼けた跡に残った根から再度生えて来たもの、らしいけど)。
 確かに「横浜開港」を記念して資料館を立てるにはふさわしい場所と言えそうです。

この頃の歴史はやはり面白い

 展示内容はもちろん「横浜開港前後の歴史」。1F展示室では、そもそも開国~横浜開港に至った理由や当時の地形、開港当時の瓦版、そして年とともに港と町が発展していく様子が説明パネルと展示物で紹介されています。
 正直「物」の展示自体は少なく、当時の絵画を含めたパネル説明が中心ですが、各国から船がやってきて開港を求められて、ペリーが来て、条約を結んで横浜が開港して、鉄道が敷かれて大さん橋ができて…その間に生麦事件などもあって、という歴史の流れは、幕末~明治の時代背景とも重なって結構楽しめます。

 また2Fの展示場は横浜の街各所に残る文明開化期の建物等や、日本最初の石鹸や職人が写真に色付けした「横浜写真」などの品々をピックアップして由来などを紹介しています。
 知っている地名が出てきたり、子供の頃に見た様な気がする風景を映した写真があったりして身近に感じつつ文明開化を迎えて大きく変わっていった横浜をなんとなく感じることができます。

でも小さすぎるでしょ

 ただ…全体的に「あまりにも小さい!」というのが正直な感想。
 とにかく「物」の展示が少ないのはスペースが制約されているから、という様に思うし、2Fは「開港」というよりも「文明開化期の文化や暮らし」にテーマが移っており、それであればもっといろいろなトピックスがあるハズなのに。
 きっとそれらはもっと他の博物館/資料館に展示されているのだろうな、と想像するのですが、それであればもっと大きな場所に関連する事物を全て集めて総合的に「横浜の歴史/文化」という様な形態で展示した方がいいだろうに…と思います。

 また「写真撮影不可」も残念なところ。博物館好きな私ですが、ここの様な「全館撮影禁止」という場所はあまり記憶にありません(重要なものだけに対象を絞って「撮影禁止」と表示しているところが大半)。
 もしかしたら、展示内容が「モノ」より「文章・絵画/写真」中心だから「著作権」を主張しているのかもしれませんが、でも私の理解では「博物館=学ぶ場所」だと思うので、気軽に写真を撮って持ち帰れない、というのはあまりいいやり方では無いなぁ、と思います。

 まぁ、横浜港へ来て散歩するついでに一瞬立ち寄る、という様な用途にはピッタリかもしれませんが、だったら無料で公開しようよ、という気もする、ちょっと中途半端な資料館でした。

hisashi

hisashi

長年の間にあちこちの引き出しに少しずつ溜まったガラクタを ただただ、適当にひっくり返して並べてみました。

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