全天球カメラ(Ricoh Theta Z1)<退役>

カメラ

 数ヶ月前にお試し気分で中古で購入した360度(全天球)カメラTheta Sにすっかりハマってしまい、あちこち持ち歩いている内にもっと高画質のものが欲しくなり、ついにフラッグシップモデルZ1を購入。想像以上の画質の良さで、ますます手放せなくなりました。

 あちこちへ行くたびに記録用として周囲を撮影したり、また超広角カメラとして風景を撮影して梅林を切り出すなど、非常に重宝しているTheta Sですが、使っている内にやはり目立ち始めた弱点が大きく2つ。

 1つ目は「逆光によるダイナミックレンジ不足とフレア」。全天球カメラであるThetaは原理上「光源に背を向けて」ということができないず、必ず逆光になってしまいます。そのため画面一部の白とび/黒つぶれやフレア/ゴースト(特にTheta Sは「赤玉」と呼ばれる赤い点になることが多い)の影響が避けきれません。
 そして2つ目は解像度不足。今はスマホカメラでも高解像度化が進んでいるため、Thetaの一部切り出しで作った写真が見劣りしてしまうこともしばしば。
 せっかく面白い写真が撮れるのに時々残念な思いをしている内に、これから春~夏と増々アウトドアでの撮影機会が増えるだろうに…と、段々ガマンできなくなってしまい、ついに最上位機Z1の購入を決意。

 Z1の詳細スペックはメーカーページに任せるとして、実際に使ってみると画質の高さにまずビックリ。Sとくらべて画素数は単純に縦横各1.25倍になっただけですが、光学系が一新されてイメージセンサも大きく明るくなったおかげか一目でわかるほどクッキリさが増した気がします。また「赤玉」が出にくくなり、フレア・ゴーストも明らかに弱くなっていて、嬉しい限り。
 そしてもっと嬉しいのがRAW撮影に対応していること。JPEGでは白とび/黒つぶれで失われてしまっている部分でもRAW現像によりかなりの部分を取り戻すことができるし、またTheta画像は写真の一部を切り出す後加工の比重が高いので、RAWが持つ自由度の高さは大きなメリットです。

 さらにZ1のもう一つの特徴はplug-inの存在(これは従来型最新機のVも採用)。撮影者の映り込みを避けられるTime Shift Shootingや人の顔を自動的にボカしてくれるAutomatic Face Blurなどの便利な機能をあとから追加できるもの。サードパーティ含めていろいろ公開されそうなので、今後も期待できる機能です。

 一方でZ1になって不便なところもいくつか。

 実は公式ではRAW画像の扱いはPC上のLightroom Classicのみとなっています。私自身はLightroom Classic派なので不便を感じませんが、iPhone上で扱えないことへの不満の声が多く挙がっている様です。今は個人(?)の方がRAWを扱える「スマホ用処理アプリ」を開発,公開(有料)してくれました。が、RAWファイルはサイズが大きいためWiFiによるiPhone転送には時間がかかるので、今のところ私は手を出していません(転送アプリだけ買ったところで思いとどまりました)。

 またplug-inもまだなんとなく納まりが良くありません。インストールにPCが必要なのは仕方がないとしても、iPhoneからplug-inで追加した機能を使おうとすると手順が煩雑で、また起動した瞬間にアプリから操作できなくなる仕様(かわりに立ちあがるサファリ上で似た様な操作は継続可)になっており、このヘンはもう少し整理が必要に思います。

 と言った感じでいくつか気になるところはありますが、やはり一番のポイントは画質の良さ。これからもアチコチ持ち歩いて、いろいろな風景を積極的に楽しんでいきたいと思います。

(その後の顛末) 動画を扱う必要が生じた瞬間、固定容量・バッテリ交換不可という点がネックとなり、画質は劣るもののそのヘンのフットワークが良いinsta360に乗り換え。ただ、なんとなくまだ惜しくて手元には残してあります。

hisashi

hisashi

長年の間にあちこちの引き出しに少しずつ溜まったガラクタを ただただ、適当にひっくり返して並べてみました。

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