(元)老舗ホテルのラウンジ(★☆☆藤屋御本陣,善光寺)

美味しいお店

 善光寺参道商店街にある、いかにも由緒ありそうな石造りの建屋が目をひく「藤屋御本陳」。「喫茶だけでもOKですよ」の声に誘われて、やはりいかにも由緒ありそうなラウンジで和の甘味を楽しみました。

 4時間弱かけて善光寺を一回りして、ホッと一息。あまり意識せず「どうぞ」の声に促されるようにスッと入ってしまいましたが、改めてあたりを見回すと働いている人達の立ち振る舞いにも格式高そうな空気を感じます。
 内装は総木張りの床を含めて全体的に黒光りする木を多用しつつ枠やステップなど要所々々に石を用いたクラシックな作り。ジャケット無しで来ちゃってよかったのかな?と、余計な心配をしてしまうほど。

 ここは江戸時代には加賀藩前田家が定宿にしていた、その名の通り「本陣(でもここでは「本陳」って書くそう)」。大正時代になってアールデコ様式の外観と数寄屋造りの内装に作り替えられたという建屋は国の有形文化財になっていて、確かに「由緒たっぷり」の場所でした。
 ずっと老舗旅館/ホテルとして続いてきたのですが、長野オリンピック後の宿泊需要減の時に宿泊はやめてレストラン&ブライダルに特化して今に至るそうで、確かに次から次へと「今日は結納」って感じの一団や「帰省した娘・孫と贅沢ランチ」って感じの家族などが次から次へと訪れてきており、地元の人達の「ハレの場」として定着しているのだろうなぁ、と実感。

 すてきなラウンジなので「カクテルでも」と言いたいところをがガマンして、季節のメニューになっていた「蕨もちと焙じ茶」を選択。炒米が散りばめられたガレット(多分)とバニラアイスクリームが添えられた蕨もちは、月並みな表現ながら甘すぎることなく、炒米のカリッとした食感がアクセントになってイイ感じ。

 ホテルなどでありがちなBGMは全く流されておらず、また隣接するレストランホールとの間を従業員や客が行き来しているにも関わらず、しっとり落ち着いた雰囲気や静かさが損なわれることは無いのはさすが老舗。今度善光寺に来ることがあれば、ぜひレストランでお世話になりたいなぁ。

hisashi

hisashi

長年の間にあちこちの引き出しに少しずつ溜まったガラクタを ただただ、適当にひっくり返して並べてみました。

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