故宮「国宝宴」コース料理(★☆☆故宮晶華,台北)

美味しいお店

 「故宮博物院」の「秘宝」を見たあとは、それを模したフルコースを食べるため、隣接する「故宮晶華」へ。味付けや飾り付けなどは寧ろ「和」の風情を強く感じるコースでしたが、見た目/味とともに場の雰囲気含めて素晴らしく、とても贅沢な時間を過ごすことができました。

 故宮晶華はリージェントホテルが運営するレストランで、その代表的メニューの一つが故宮博物院の代表的な収蔵品の完コピを目指した「国宝宴」コース。3日前までに事前予約が必要、と聞いていたのですが、今回リージェントホテル泊だったのでチェックイン時(=2日前)にコンシェルジュにお願いしたら、無事予約できました。

 お店は全体的にガラスを多用したモダンな造り。テーブルが並ぶ1F中央部は2Fまで吹き抜け。私達はそれを囲む様に2Fに設えられた個室へ案内されました。
 部屋の中もシンプルで落ち着いたつくり。大きく取られた窓の外は冬ながら木々の緑が優しい感じで、その前に中華レストランらしく回転テーブルが載った白い円卓が一つ。また日本語を話せる給仕さんが1名ベタ付きで、さすが「国宝宴」コース。

 きれいにセットされたテーブルの上には、カトラリーなどとともに細長い紙の箱。これは紙のケースに入った分厚い本で、中は蛇腹折で装丁されたお品書き。コースで出てくる料理が一品ずつ見開きで「収蔵品」とペアで紹介されており、料理が出てくるまでのワクワク感を高めてくれるのはもちろん、お土産として持ち帰りOKで、とてもうれしいサービス(あとで売店に寄ったら5千円くらいで売ってた…)。

 で、待望のコース開始。最初に6品が載ったオードブルが来て、その後スープ含めて6品が続きます。
 ちょっとこじ付けっぽい感じがするものもありましたが、メインであろう「白菜」と「東坡肉(豚の角煮)」のコピー度合はまずまずの出来栄え。他の料理含めてどれもキレイに盛り付けられており、また味付けも比較的薄味でなんとなく「和食」っぽい丁寧さを感じる料理が多く、ひとつ残らず美味しくいただきました。
 また食事の後は「国宝の壺」の形の氷の器に盛られた水菓子が続き、最後に「皇帝の玩具箱(ミニチュア家具・文具セット)」をイメージした7品の甘味盛り合わせで〆(最後の甘味だけは2人で1組)。 

 給仕さんの動きも非常に丁寧で、約2時間弱かけてゆったりと落ち着いた雰囲気で食事を満喫することができました。ちょっとお高いけれど、それだけの価値がある料理と場だったと思います。

 ただし洋食と違ってパンなどは添えられないし、和食と違って最後にご飯もの、ともならないのでちょっと物足りなく感じる人もいるかもしれません。1Fのテーブル席でも普通の料理とともに「国宝宴」コースの一部を単品で頼むことができる様なので、量を欲する人や全種類はいらない、という人にはソレもありかも。ただ、上から覗いた感じではテーブル席側はかなり賑やかの様でしたので、「優雅でのんびり」は諦めざるを得ないかも。

hisashi

hisashi

長年の間にあちこちの引き出しに少しずつ溜まったガラクタを ただただ、適当にひっくり返して並べてみました。

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